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佐々木敏彦
守山の家
家具スクール+住居
木造
施工 水野工務店
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宮本さんは不思議な人である。初対面では極めて普通の常識人という印象を受ける。が、しばらくお付き合いさせていただくと只者でないことが少しずつわかってくる。
実は設計の依頼を受けたとき何度打ち合わせをしても、彼のほしいもののイメージがつかめなかった。仕事柄、相手の要求するものが何なのかを瞬時に読み取ることにはある程度自信があるのだが、このときばかりは頭を抱えてしまった。単に家具作家のアトリエ兼住居ではなく、家具を楽しみながらつくる人のためのスクールでもあり、ギャラリーもあり、場合によっては宿泊もできるという多目的な空間は、スウェーデンのとある島にあるカペラゴーデンという小さな学校が雛形になっているようだ。日本にはないスタイルの学校である。世間の狭い私にはイメージがつかめないはずだと後になって納得した。
あるときは薬品の優秀なセールスマン、あるときは小学校の先生、あるときはスーパーの店員、あるときはギター教室の先生それらの仕事をすべてプロとして自然体でこなしてきた宮本さんは、この場所で家具作家兼日本のカペラゴーデン校長という立場を楽しみながら次へのイメージを膨らませている様子である。
毎年スクールの展覧会で、生徒さんに混じってご自身の新作家具を発表されるが、これがまた「ほしいな~」と思わせる逸品である。いつも非売品なのは何とかなりませんかね~
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